選択的夫婦別姓「反対しないが自分はしない」という人が多い結果に。
2015.12.08
今年も残すところあとわずかになりました。
こんにちは、静岡8区のげんまけんたろうです。
夫婦別姓賛成51% 「同姓を選択」73%
夫婦別姓についての世論調査の結果が報道されました。
毎日新聞は5、6両日、全国世論調査を実施した。結婚しても夫婦が別の名字を名乗る「夫婦別姓」を選択できるようにすることに「賛成」との回答は51%で、「反対」の36%を上回った。ただ、選択的夫婦別姓が認められた場合も、「夫婦で同じ名字」を選ぶと考えている人は73%に上り、「夫婦で別々の名字」は13%にとどまった。調査結果からは、選択的夫婦別姓の導入と、実際に自分が別姓にすることとを分けて考える傾向が鮮明になった。
選択的夫婦別姓に対する賛成の方が反対を上回ったということに驚きましたが、肝はたとえそうなったとしても自分は夫婦で同じ性を名乗る、と答えた人が圧倒的だったということです。
やはり多くの皆さんが、理由は様々あるでしょうけれど夫婦で同じ性を名乗る方がいいと考えている事になると思います。それではなぜ、この制度への賛否では「賛成」が上回ったのかといえば、そのことによっての影響を社会や国家への影響ではなく、自ら個人への影響しか捉えていないからではないかと考えられます。
「まー、別姓を名乗りたいなら別に構わないんじゃないの?」
「自由に選択できることはいいことなんじゃないの?」
という意識なんだと思います。しかし、いざ自分が別姓を名乗るかどうかといえばそれには否定的。
子供に与える影響であったり、家族としての絆であったり、自分事として考えればやはり反対だなということなんだろうと思います。
私は、この選択的夫婦別姓に関しては反対です。
同じ姓を名乗ることは家族としての当たり前の繋がりを生みます。
誤解のないように言えば、同じ姓を名乗れば自動的に繋がりを生むわけではないですが、姓すらバラバラにしてしまえば今よりは繋がりが必ず薄くなると思うのです。
私達日本人は、結婚を「家に入る」と考えてきました。
戸籍上は新たに二人の「家庭」になるわけですが、結婚して家に入って代々守ってきた家業を継ぐこともあったり、ご先祖様を祀ったり、家庭の味を教えてもらって引き継いだりすることもありました。そしてやがては両親やそのまた両親と同じお墓に入る。つまり、最も身近な共同体になっていくわけです。
確かに時代は変わりました。あらゆる繋がりが、以前より希薄になってきましたし、前ほどそうした家の伝統や歴史に思いを馳せることはなくなってきたのかもしれません。女性が仕事をしていながら、結婚で姓が変われば確かに煩わしいこともあると思います。
私は「女性だから結婚したら男性の家に入るべきだ」というジェンダーに絡んだ思いでも、「今ある制度を壊してはいけない」という守旧的な思いでもなく、ただ単に家族のつながりやご先祖様との繋がりや歴史という、目には見えないけれど大切な物を、あまり価値がない物のように軽く扱うことに反対です。
よくある夫婦別姓の賛成論の中に「なぜ女性であるというだけで自分の思いいれのある姓を変えなくてはいけないのか」という意見があります。その方もやっぱり、自分の姓はご両親やおじいちゃんおばあちゃんから長いこと受け継いできたからこそ思い入れがあるんですよね?
それがもし、ご両親で姓が違い、そのまたご両親もそれぞれ別の姓を名乗っていて、そのまた親はその2倍の数の姓があるという家庭で育ってきたら、その方が今持っているほど自分の姓に思い入れを持てなくなるんじゃないでしょうか。
そうした、今当たり前に感じる苗字への思い入れは、長く続いた歴史があるからこそのものです。
確かに仕事をする上での不便さなどは解決していくほうが望ましいですが、そこは通称を用いればいいわけですし、「今」を少し平等で便利にするために、長期的視点で見た「これからの時代」に大切なことを疎かにしてはならないと思います。
それでは、また。

維新の党静岡第8選挙区支部長・元静岡県議会議員(2期)
1972年生まれ。成蹊大学卒、Centre College(ケンタッキー)卒後、American Univ. 大学院にて国際平和と紛争解決学修士号取得。
帰国後、小型武器問題専門家としてカンボジアで小型武器回収プロジェクトを立ち上げ12,000丁の武器を回収。8年の海外経験から政治を志し松下政経塾卒(第26期生)。県議会議員を辞し衆議院総選挙に立候補。次点で惜敗。比例復活まであと270票でした。
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